2014.05.25
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2010.08.16
8月15日、フェスタサマー・ミューザ終了!
大学中休みの8月15日午後3時。
JR川崎駅前にあるミューザ川崎ホールは満員の盛況。
フェスタサマー・ミューザkawasaki の最終日でした。
7月末から始まって、私は基本的に首都近郊楽団を中心に聴いたので、ほとんどが月末月初で終わっていたのですが、最終日とあって参上。
2010年8月15日(日)15時 ミューザ川崎
東京交響楽団
曲目/ドビュッシー:「牧神の午後」への前奏曲、ラヴェル:ピアノ協奏曲、ベルリオーズ:幻想交響曲
演奏/管弦楽:東京交響楽団、指揮:飯森範親、ピアノ独奏:横山幸雄
良い演奏会でしたね(^.^)。
東響さんというのは最近、めきめきと実力Up中というちまたの評判ですが、なかなかそれを具現させてくれるような演奏でした。
弦管のバランスが良いですし。オープニングの時も思いましたが、高弦が非常に美しいのですね。特にこのドビュッシーの冒頭は本当に美しく、めったに聴けぬ素晴らしい「牧神…」でしたですよ。
ラヴェルは面白かった。横山さんというのはほんにヴィルトゥオーゾだと思いますが、こういうしゃれっ気のある曲をしゃらりんと弾いてしまうところ、さすがです。それに彼のアンサンブル力の高さというのも、ぴたぴたと嵌っていく音が気持ちよいのでした。
ベルリオーズ。
個人的には聴く機会の非常に多い曲ですが、どうもベルリオーズというのはハマらない私です。よく出来てる、天才、聴きやすい、素晴らしい! と頭では思うのですけどねぇ、世が“名曲”というだに、、、?? ところが、この日、初めてこの曲を「良い曲だぁ」と思ったのです。何故でしょうねぇ? 本来ならそのあたりを紐解いて書くべきなんでしょうが。ともあれ、「良かったです(^.^)」ということで満足しておきたいと思います。
ミューザkawasakiのフェストについては、次号の『音楽現代』に載る予定です。。。文字数と担当、まだかな?(^_^;)??
JR川崎駅前にあるミューザ川崎ホールは満員の盛況。
フェスタサマー・ミューザkawasaki の最終日でした。
7月末から始まって、私は基本的に首都近郊楽団を中心に聴いたので、ほとんどが月末月初で終わっていたのですが、最終日とあって参上。
2010年8月15日(日)15時 ミューザ川崎
東京交響楽団
曲目/ドビュッシー:「牧神の午後」への前奏曲、ラヴェル:ピアノ協奏曲、ベルリオーズ:幻想交響曲
演奏/管弦楽:東京交響楽団、指揮:飯森範親、ピアノ独奏:横山幸雄
良い演奏会でしたね(^.^)。
東響さんというのは最近、めきめきと実力Up中というちまたの評判ですが、なかなかそれを具現させてくれるような演奏でした。
弦管のバランスが良いですし。オープニングの時も思いましたが、高弦が非常に美しいのですね。特にこのドビュッシーの冒頭は本当に美しく、めったに聴けぬ素晴らしい「牧神…」でしたですよ。
ラヴェルは面白かった。横山さんというのはほんにヴィルトゥオーゾだと思いますが、こういうしゃれっ気のある曲をしゃらりんと弾いてしまうところ、さすがです。それに彼のアンサンブル力の高さというのも、ぴたぴたと嵌っていく音が気持ちよいのでした。
ベルリオーズ。
個人的には聴く機会の非常に多い曲ですが、どうもベルリオーズというのはハマらない私です。よく出来てる、天才、聴きやすい、素晴らしい! と頭では思うのですけどねぇ、世が“名曲”というだに、、、?? ところが、この日、初めてこの曲を「良い曲だぁ」と思ったのです。何故でしょうねぇ? 本来ならそのあたりを紐解いて書くべきなんでしょうが。ともあれ、「良かったです(^.^)」ということで満足しておきたいと思います。
ミューザkawasakiのフェストについては、次号の『音楽現代』に載る予定です。。。文字数と担当、まだかな?(^_^;)??
2010.06.26
荒ぶる神が降ったりはしなかったけど。>6/25(金)
日本フィルの6月定期。指揮者は井上道義氏。
楽曲が、安倍圭子さんをソリストに擁する、伊福部の「ラウダ・コンチェルタータ」であるとすれば、これは聴かないわけにはいかない。誰かの言葉ではないが、もうこれは「演奏していただけるだけで、ありがたいことです」です。
日本フィルハーモニー交響楽団 第621回定期演奏会(at サントリーホール)
指揮/井上道義 マリンバ独奏/安倍圭子 演奏/日本フィル
曲目/伊福部昭:「ラウダ・コンチェルタータ」、ストラヴィンスキー:交響曲 C、「火の鳥(1919版)」
定期の持っているチケットを友人に譲ってしまったので(ぜひ聴いてもらいたかったわけです)珍しく、ご招待券を使わせていただき、LB5列の9番、という超お気に入り席で堪能♪ 感想はまた、のちほど書きますが、本当に、(金曜の夜は定演後、必ず集まるメンバーと必ず行く飲み屋で飯を食うわけですが)酒が旨かった♪
メンバーには「明日も来たまえ」とゆわれておりますが、明日は朝7時から新国立劇場に並ぼうかどうしようか迷うところです。師匠とは連絡取れないしなぁ(;_;)。えーん。
・・・
曲はマイナーといえる曲かもしれません。
1曲め。あのゴジラの伊福部昭の名曲。このマリンバ協奏曲はもう四半世紀、彼女が持ち曲として世界中で演奏し続けてきたわけで、伊福部先生(母校の学長だったので敢えてそう呼ばせていただく)と安倍さんの名とこの曲は一体化して伝えられて残るのだろうなと思います。…新作や現代音楽というものは、演奏され、演奏され続けることが必要なんですよね。かの名曲、バッハの「マタイ受難曲」が、メンデルスゾーンが再演するまで10年間埋もれ続けていたように。
私は15年前に、それの「第100回目の」演奏会を目の前で聞きました。東京文化会館の大ホール。マリンバの前を跳ねながらリズミカルに動く肢体と、それそのものが大地のエネルギーを伝え演奏する姿にまるで巫女の奉納舞だと思ったのは私だけではなかったようです。伊福部の音楽の凄さは、そのメロディとリズム感、なんというかうまくいえませんが。日本人の血を熱く沸かせるような力を持つ音楽というのは彼の前にもあとにも存在しないようにも思っています。大地の魂(エネルギー)を感じるのです。特にこの曲はそれが顕著な気がして、ただしこの曲が伊福部の代表作か、というと曲の作りからはそうはいい難いのではありますが。
ヤマトのファンの方々でしたら、絶対に、ずんとくるものがある。
演奏の間中、わけのわからない涙がぽろぽろと流れて仕方ありませんでしたね。音楽というのは抽象的だけにいろいろなものを包括する。老いた痛々しさと同時にそこから発せられる明るい凄さは、若い頃に拝見したときのような切羽詰った気力はなく、ただ曲と一体化したある種の悟りのようなものを感じました。もちろん技術的な衰えはピアノや指揮や弦楽器と異なり、これだけの運動量と反射神経を保つだけでもタダビトではないと思わせられる、納得の演奏だったと思います。
その激しいアクションと両手に2本ずつ持ってマリンバを叩く安倍さん・・・どう考えても60代後半のはずだがと思っていたら、みっちーの言で70歳は過ぎておられることが判明しました。です。そのパワーと気力、音楽性。巫女ではなく今日は卑弥呼でしたね。もちろん若い頃のような躍動感はありませんし技術の衰えは仕方ありませんが
それにも増してよくなったところもあり、また別の世界が広がっているようで。もしかするとそろそろ彼女にとって最後の「ラウダ・コンチェルタータ」になるかもしれない。日本フィルの人たちも、一体化し、素晴らしい音楽を奏で、これは日本フィルの良さを指揮者がよく引き出した演奏だったと思われました。
・・・
ストラヴィンスキーの2曲。
交響曲inCは、なんでまたこんなマイナーな曲を(笑)。曲目解説によると伊福部とストラヴィンスキーを関連付けさせてそれに関係の深い曲をと読み解きたかったのだろうが、プログラム構成としては大変に面白く、個人的には近頃の日本フィルの中でも好みのプログラムです。
またたまたま偶然だが、後半2曲は、演奏したことあります(笑)。譜面がよくわかって面白かった(思い出もある。あぁぁあそこで苦労したよなーとか、ホルン・ファゴットに「ちゃんと吹けよ」とか思ったしなぁとか、、、余談ですがこの日のホルンはF川氏で、たいへんに素晴らしかった)。演奏している分には旋律やテーマが断片的に現れそれが構成されていく、というシベリウス的な(<だからうちのオケでやったんだな)構成なので、弦楽器の内声など弾いているとたいへんにわかりにくい。でも本当はシンプルで洒落た曲なのである。演奏者はカタルシスを得にくいのだが、もっと取り上げられてもよいなぁとこの日の(なかなか素敵だった)演奏を聴いて思った。
火の鳥。なかなか満足して終わりました。
ちなみに座席はいつもと異なり、2F・LB 5列-9。たいへんに良いお席でございました(音も視界も)(_ _)
楽曲が、安倍圭子さんをソリストに擁する、伊福部の「ラウダ・コンチェルタータ」であるとすれば、これは聴かないわけにはいかない。誰かの言葉ではないが、もうこれは「演奏していただけるだけで、ありがたいことです」です。
日本フィルハーモニー交響楽団 第621回定期演奏会(at サントリーホール)
指揮/井上道義 マリンバ独奏/安倍圭子 演奏/日本フィル
曲目/伊福部昭:「ラウダ・コンチェルタータ」、ストラヴィンスキー:交響曲 C、「火の鳥(1919版)」
定期の持っているチケットを友人に譲ってしまったので(ぜひ聴いてもらいたかったわけです)珍しく、ご招待券を使わせていただき、LB5列の9番、という超お気に入り席で堪能♪ 感想はまた、のちほど書きますが、本当に、(金曜の夜は定演後、必ず集まるメンバーと必ず行く飲み屋で飯を食うわけですが)酒が旨かった♪
メンバーには「明日も来たまえ」とゆわれておりますが、明日は朝7時から新国立劇場に並ぼうかどうしようか迷うところです。師匠とは連絡取れないしなぁ(;_;)。えーん。
・・・
曲はマイナーといえる曲かもしれません。
1曲め。あのゴジラの伊福部昭の名曲。このマリンバ協奏曲はもう四半世紀、彼女が持ち曲として世界中で演奏し続けてきたわけで、伊福部先生(母校の学長だったので敢えてそう呼ばせていただく)と安倍さんの名とこの曲は一体化して伝えられて残るのだろうなと思います。…新作や現代音楽というものは、演奏され、演奏され続けることが必要なんですよね。かの名曲、バッハの「マタイ受難曲」が、メンデルスゾーンが再演するまで10年間埋もれ続けていたように。
私は15年前に、それの「第100回目の」演奏会を目の前で聞きました。東京文化会館の大ホール。マリンバの前を跳ねながらリズミカルに動く肢体と、それそのものが大地のエネルギーを伝え演奏する姿にまるで巫女の奉納舞だと思ったのは私だけではなかったようです。伊福部の音楽の凄さは、そのメロディとリズム感、なんというかうまくいえませんが。日本人の血を熱く沸かせるような力を持つ音楽というのは彼の前にもあとにも存在しないようにも思っています。大地の魂(エネルギー)を感じるのです。特にこの曲はそれが顕著な気がして、ただしこの曲が伊福部の代表作か、というと曲の作りからはそうはいい難いのではありますが。
ヤマトのファンの方々でしたら、絶対に、ずんとくるものがある。
演奏の間中、わけのわからない涙がぽろぽろと流れて仕方ありませんでしたね。音楽というのは抽象的だけにいろいろなものを包括する。老いた痛々しさと同時にそこから発せられる明るい凄さは、若い頃に拝見したときのような切羽詰った気力はなく、ただ曲と一体化したある種の悟りのようなものを感じました。もちろん技術的な衰えはピアノや指揮や弦楽器と異なり、これだけの運動量と反射神経を保つだけでもタダビトではないと思わせられる、納得の演奏だったと思います。
その激しいアクションと両手に2本ずつ持ってマリンバを叩く安倍さん・・・どう考えても60代後半のはずだがと思っていたら、みっちーの言で70歳は過ぎておられることが判明しました。です。そのパワーと気力、音楽性。巫女ではなく今日は卑弥呼でしたね。もちろん若い頃のような躍動感はありませんし技術の衰えは仕方ありませんが
それにも増してよくなったところもあり、また別の世界が広がっているようで。もしかするとそろそろ彼女にとって最後の「ラウダ・コンチェルタータ」になるかもしれない。日本フィルの人たちも、一体化し、素晴らしい音楽を奏で、これは日本フィルの良さを指揮者がよく引き出した演奏だったと思われました。
・・・
ストラヴィンスキーの2曲。
交響曲inCは、なんでまたこんなマイナーな曲を(笑)。曲目解説によると伊福部とストラヴィンスキーを関連付けさせてそれに関係の深い曲をと読み解きたかったのだろうが、プログラム構成としては大変に面白く、個人的には近頃の日本フィルの中でも好みのプログラムです。
またたまたま偶然だが、後半2曲は、演奏したことあります(笑)。譜面がよくわかって面白かった(思い出もある。あぁぁあそこで苦労したよなーとか、ホルン・ファゴットに「ちゃんと吹けよ」とか思ったしなぁとか、、、余談ですがこの日のホルンはF川氏で、たいへんに素晴らしかった)。演奏している分には旋律やテーマが断片的に現れそれが構成されていく、というシベリウス的な(<だからうちのオケでやったんだな)構成なので、弦楽器の内声など弾いているとたいへんにわかりにくい。でも本当はシンプルで洒落た曲なのである。演奏者はカタルシスを得にくいのだが、もっと取り上げられてもよいなぁとこの日の(なかなか素敵だった)演奏を聴いて思った。
火の鳥。なかなか満足して終わりました。
ちなみに座席はいつもと異なり、2F・LB 5列-9。たいへんに良いお席でございました(音も視界も)(_ _)
2010.04.20
▼2010年4月のコンサート(中盤)
ここのところ、土日はずっとコンサートか練習です。いや練習は土曜日onlyなのですが、本番を5月に控え、まだ全員で揃って全曲通したことがない、という、いかにもバロックなやり取りになっておりますが、まぁなんとかなるであろう。土曜日の午後13時から17時というと、私自身もコンサートのお仕事(聴くわけですが)と重なれば出られませんし、ソワレでも土曜日だと早退とかいうことになってしまい、なかなか十分な練習ができずにいます。
今回はバッハのヴァイオリン協奏曲、テレマンのリコーダー協奏曲、ヴィヴァルディの協奏曲2曲、という豪華な布陣で、前回のような「ブランデンブルク」というような方向のプレッシャー(全パート対等に責任あるは入れ項だは、構造が複雑だは習熟しないとなんともならないは)はないのですが、それでもテレマンの2ndVnと、ヴィヴァルディのチェロ協奏曲の方のチェンバロは、そこそこ頑張らないとなかなか淋しい結果になりそうで、気合も入ろうというものです。でも名曲ばかりで嬉しいなっと♪ 個人的にはテレマンがとても好きですねぇ(^.^)
さて、中盤。
そんなわけで、4月10日も11日も、コンサートのお話があったのですが「ごめんなさい」して、翌週から。
●4月12日(月)19時 鵜塚一子 ピアノリサイタル
東京文化会館・小ホール
all Lizt program
プログラム構成でまずどひゃぁです。すごいパワーと気力だな、と。あと拝見するととてもキャラも素敵な感じの方で、かわいらしい雰囲気と実際の演奏のパワフルでテクニカルな部分が相まって、とても魅力的なコンサートでした。
内容その他については、これはオシゴトでしたので、雑誌の方に書きます。
雑誌に書けない話を一つ。拝見していて、やっぱりリスト弾き、をやろうと思うような方は、体がしっかりしてらっしゃるんですよね。背を向けて立った時なんかも、骨格と筋肉のバランスがとてもよい。もちろん人間ですから若干の歪さはありますけれども、太いわけではない、腰なんかも素敵なプロポーションだし、腕もそうなんですが、つくところに筋肉があり、筋力の充実が感じられる。それがリラックスした所から、音が必要な時に瞬時にぐぁっと出てくる。だから太くて豊かな音がする。繊細なppのところなんかでもそうです。あれの“支え”ってとても大変でしょう? いやまぁ弾いた曲もけっこう入ってましたから、わかります~~って感じ(笑)。
以前、著名ヴァイオリニストのSさんのプロポーションを見て驚いてお訊ねしたことがあったのですが、彼女はやっぱり踊りも(ヴァイオリンのために)やっておられて、「体の使いかた」とかをとても気を遣っておられるそうです。とても細い方なんですが、背中の張りとか凄くてね~。やっぱり“アーティストってアスリート”なんですよね。
(余談ですが、私の師匠は音大時代、どうやら私をリスト弾き方面に育てたかったらしいです。先生ご自身がリスト弾きだったこと。がまずベースにありましたが、私の体が大きかったことと、音やらタッチの方向性、音楽の作り方などからなんでしょう。たまたま高校の時ついていた地方の先生も同じことを仰っていた記憶がありますので、真面目にピアノをやっていればそうなっていたかもしれませんね・笑。そのくせ私自身は、リストが大嫌い、でしたから先生も仰らなかった。4年生の頃に発表会でリストのソナタを触ったのですが、結局は同期の友人が卒業演奏で弾くことになり、私はラフマニノフを選びました。ドイツ・ロマン派が嫌いなのは相変わらずで、ですからショパンも好みませんです。プロコフィエフやバルトークの方が好きだったですもんね~。
いやもちろん、それは“弾く”時の話です。仕事で接するとか、優れた方の優れた演奏を聴くのは、何らさまたげになることはないんですが。何ヶ月もその曲に取り組む時間、バッハとかやっていたいです、ほんと)
●4月15日(木)19時 東京都交響楽団定期演奏会・Bプロ
サントリーホール
指揮/ジェームズ・ジャット 独奏/今井信子(ヴィオラ)
曲目/V.ウィリアムズ:《すずめばち》への序曲、
ウォルトン:ヴィオラ協奏曲、
エルガー:交響曲第1番
とても素敵な夜でございました。今井さんのウォルトンは、もう別世界で、ただうっとりとその世界へ引き込まれていけばいい、というような世界。昨年の国際ヴィオラコンクールでこれが決戦の曲でしたので、上位3名ほかのこの曲をたっぷり聴いたのですが、それを素晴らしいと思っていたのですけれどもね。ベテランの演奏というのはなんとそれを越えた処に価値があるのでしょうか。
歌、ということなのでしょうかねぇ。なんと表現したらよいかわからないが、ただこれを聴けた幸せ、というものがある、という気がします。
ところで久々にコンサートマスターが矢部さんで嬉しかったです(^.^)。やっぱり、彼が其処に座っている時の音色は好きですねぇ。それに私の定期の席からですと、ヴァイオリンがよく見えます。相変わらずの“攻めの第二”の音もよく響き、こうやって弦楽器が構造感しっかり、ハッキリえっじの立った音を聴かせてくれると、エルガーの交響曲も“面白い曲”として印象に残るんですよ。あぁエルガー、良い曲ですなぁ、とごく久しぶりに思いました。
もちろん、すずめばち、は都響の技術とアンサンブル能力を遺憾なく発揮した名演でしたですよ。
(これも余談ですが、わが師匠も毎回お顔を拝見して、「あぁレッスンに伺いたい」と思うのですが。サンサーンスの協奏曲はまったく仕上がっておらず、次はいつお伺いできるのでしょう(泣))。
●4月16日(金)19時 Hakujuホール
朗読と室内楽による『ジュリエット・コラージュ』
ツレアイの人の会社がマネジメント(制作)やっております。現代音楽には珍しく、三度めの再演。最初は、佐世保アルカホール、次が福井のハーモニーホール、さらには此処。主演、中島朋子。室内楽、木之脇道元(フルートほか)、安田謙一郎(チェロ)、荒尾岳児(ピアノ)。指揮・作曲、笠松泰洋、、、
これについては、じっくり別項で書こうと思うので、ご紹介まで。
●4月17日(土)16時 YAMAHAホール
:伊藤恵(ピアノ)のシューマンの室内楽
叙情小品集(&今井信子Va)、女の愛と生涯(&伊原直子Alto)、アルトのための二つの歌曲(今井&伊原&伊藤)、ピアノ四重奏曲(山田晃子Vn、今井信子Va、宮田大Vc)
ものすごく贅沢なコンサートでありました。これもオシゴトなので、感想は雑誌に書きます。
●4月18日(日)14時 サントリーホール
:日本フィル サンデーコンサート「冨田勲の世界」
いやまぁ素敵なコンサートでした。これは、あっちのblogに書きましたので、重複は避けよう。かな!?
・・・あとは後半ですが、月末までに最低4本はありますな。盛況でよいことです。そうこうするうちに4月29日からはGW。「ラ・フォルジュルネ・オ・ジャポン」が始まります。今年の東京は5/2~5/4。
今回はバッハのヴァイオリン協奏曲、テレマンのリコーダー協奏曲、ヴィヴァルディの協奏曲2曲、という豪華な布陣で、前回のような「ブランデンブルク」というような方向のプレッシャー(全パート対等に責任あるは入れ項だは、構造が複雑だは習熟しないとなんともならないは)はないのですが、それでもテレマンの2ndVnと、ヴィヴァルディのチェロ協奏曲の方のチェンバロは、そこそこ頑張らないとなかなか淋しい結果になりそうで、気合も入ろうというものです。でも名曲ばかりで嬉しいなっと♪ 個人的にはテレマンがとても好きですねぇ(^.^)
さて、中盤。
そんなわけで、4月10日も11日も、コンサートのお話があったのですが「ごめんなさい」して、翌週から。
●4月12日(月)19時 鵜塚一子 ピアノリサイタル
東京文化会館・小ホール
all Lizt program
プログラム構成でまずどひゃぁです。すごいパワーと気力だな、と。あと拝見するととてもキャラも素敵な感じの方で、かわいらしい雰囲気と実際の演奏のパワフルでテクニカルな部分が相まって、とても魅力的なコンサートでした。
内容その他については、これはオシゴトでしたので、雑誌の方に書きます。
雑誌に書けない話を一つ。拝見していて、やっぱりリスト弾き、をやろうと思うような方は、体がしっかりしてらっしゃるんですよね。背を向けて立った時なんかも、骨格と筋肉のバランスがとてもよい。もちろん人間ですから若干の歪さはありますけれども、太いわけではない、腰なんかも素敵なプロポーションだし、腕もそうなんですが、つくところに筋肉があり、筋力の充実が感じられる。それがリラックスした所から、音が必要な時に瞬時にぐぁっと出てくる。だから太くて豊かな音がする。繊細なppのところなんかでもそうです。あれの“支え”ってとても大変でしょう? いやまぁ弾いた曲もけっこう入ってましたから、わかります~~って感じ(笑)。
以前、著名ヴァイオリニストのSさんのプロポーションを見て驚いてお訊ねしたことがあったのですが、彼女はやっぱり踊りも(ヴァイオリンのために)やっておられて、「体の使いかた」とかをとても気を遣っておられるそうです。とても細い方なんですが、背中の張りとか凄くてね~。やっぱり“アーティストってアスリート”なんですよね。
(余談ですが、私の師匠は音大時代、どうやら私をリスト弾き方面に育てたかったらしいです。先生ご自身がリスト弾きだったこと。がまずベースにありましたが、私の体が大きかったことと、音やらタッチの方向性、音楽の作り方などからなんでしょう。たまたま高校の時ついていた地方の先生も同じことを仰っていた記憶がありますので、真面目にピアノをやっていればそうなっていたかもしれませんね・笑。そのくせ私自身は、リストが大嫌い、でしたから先生も仰らなかった。4年生の頃に発表会でリストのソナタを触ったのですが、結局は同期の友人が卒業演奏で弾くことになり、私はラフマニノフを選びました。ドイツ・ロマン派が嫌いなのは相変わらずで、ですからショパンも好みませんです。プロコフィエフやバルトークの方が好きだったですもんね~。
いやもちろん、それは“弾く”時の話です。仕事で接するとか、優れた方の優れた演奏を聴くのは、何らさまたげになることはないんですが。何ヶ月もその曲に取り組む時間、バッハとかやっていたいです、ほんと)
●4月15日(木)19時 東京都交響楽団定期演奏会・Bプロ
サントリーホール
指揮/ジェームズ・ジャット 独奏/今井信子(ヴィオラ)
曲目/V.ウィリアムズ:《すずめばち》への序曲、
ウォルトン:ヴィオラ協奏曲、
エルガー:交響曲第1番
とても素敵な夜でございました。今井さんのウォルトンは、もう別世界で、ただうっとりとその世界へ引き込まれていけばいい、というような世界。昨年の国際ヴィオラコンクールでこれが決戦の曲でしたので、上位3名ほかのこの曲をたっぷり聴いたのですが、それを素晴らしいと思っていたのですけれどもね。ベテランの演奏というのはなんとそれを越えた処に価値があるのでしょうか。
歌、ということなのでしょうかねぇ。なんと表現したらよいかわからないが、ただこれを聴けた幸せ、というものがある、という気がします。
ところで久々にコンサートマスターが矢部さんで嬉しかったです(^.^)。やっぱり、彼が其処に座っている時の音色は好きですねぇ。それに私の定期の席からですと、ヴァイオリンがよく見えます。相変わらずの“攻めの第二”の音もよく響き、こうやって弦楽器が構造感しっかり、ハッキリえっじの立った音を聴かせてくれると、エルガーの交響曲も“面白い曲”として印象に残るんですよ。あぁエルガー、良い曲ですなぁ、とごく久しぶりに思いました。
もちろん、すずめばち、は都響の技術とアンサンブル能力を遺憾なく発揮した名演でしたですよ。
(これも余談ですが、わが師匠も毎回お顔を拝見して、「あぁレッスンに伺いたい」と思うのですが。サンサーンスの協奏曲はまったく仕上がっておらず、次はいつお伺いできるのでしょう(泣))。
●4月16日(金)19時 Hakujuホール
朗読と室内楽による『ジュリエット・コラージュ』
ツレアイの人の会社がマネジメント(制作)やっております。現代音楽には珍しく、三度めの再演。最初は、佐世保アルカホール、次が福井のハーモニーホール、さらには此処。主演、中島朋子。室内楽、木之脇道元(フルートほか)、安田謙一郎(チェロ)、荒尾岳児(ピアノ)。指揮・作曲、笠松泰洋、、、
これについては、じっくり別項で書こうと思うので、ご紹介まで。
●4月17日(土)16時 YAMAHAホール
:伊藤恵(ピアノ)のシューマンの室内楽
叙情小品集(&今井信子Va)、女の愛と生涯(&伊原直子Alto)、アルトのための二つの歌曲(今井&伊原&伊藤)、ピアノ四重奏曲(山田晃子Vn、今井信子Va、宮田大Vc)
ものすごく贅沢なコンサートでありました。これもオシゴトなので、感想は雑誌に書きます。
●4月18日(日)14時 サントリーホール
:日本フィル サンデーコンサート「冨田勲の世界」
いやまぁ素敵なコンサートでした。これは、あっちのblogに書きましたので、重複は避けよう。かな!?
・・・あとは後半ですが、月末までに最低4本はありますな。盛況でよいことです。そうこうするうちに4月29日からはGW。「ラ・フォルジュルネ・オ・ジャポン」が始まります。今年の東京は5/2~5/4。
2010.04.16
▼2010年4月のコンサート(前半)
しかし月に1回くらいは書こうと思っていたらあっという間に2010年も3分の1は過ぎた。
早い。早すぎる……自分がノロイのだな。と改めて気づいて、だめじゃん私。
3月後半から、もう開き直るしかないぞ状態になりつつあり、少し復調しました。…目が可笑しくなったので、念のため、とか病院で検査してもらったら、やっぱり頭のびょーきなんだそうな。腫瘍とか動脈がどうこうとか、蜘幕下とか、その手のではないのでご心配なく。頭が悪いらしい(<笑)。脳波の検査というのは面白いですねぇ。
演奏会を聴いて頭が痛い、というのがまんざら『気分や演奏の問題だけじゃない』ことが判明したのである。
しかし、後頭葉が病気になんかなるか? フツー。妙なワタシです。
さて、4月のコンサート。2月3月はあとから書きます(下に)。
●4月1日(木)19時 国立博物館(上野)
:佐藤俊介 バッハ無伴奏リサイタル第一夜
これがまたのっけから涙出そうなくらい素晴らしかった(いや、実際、泣けたが)。
幽玄の世界、夜の枝垂桜や水辺の灯篭の間を抜けてたどり着く国立博物館…に響くバッハ! もちろん演奏だけでも超素敵だったですが、ともかくなんともいえず春の宵の和の調和が素晴らしい。
期間限定だが、動画で配信されてます。
6日にも第二夜があったが、こっちも良かったらしい。毎日新聞で絶賛されてたそうで、記事、読みたいなー。
●4月2日(金)15時 王子ホール(銀座)
:ジャン=ギアン・ケラス&岸惠子 「パリのおばあさん」朗読とチェロ
長年フランスに住む女優・岸さんと毎度おなじみケラスのコラボレーション。今回はこれ1日だとかで、ケラスのチェロを愛好するヒトビトの間では「コラボもよいけどじっくり彼のチェロを聴き込みたい」という希望が囁かれる中。。。思ったよりずっと良かった。いやぁ岸さん素晴らしい。
ところで。この日の公演は昼夜でした。同じ演目。…で、決心したが、この手のコンサートのマチネには金輪際行かないぞ。と思うほど、オーディエンスが酷かった。ガサガサごそごそ、飴のラップを剥がす音。演奏始まる直前までの私語、文句を言う、咳が出ても抑えようともしない、荷物の音。。。なんだこれ。
銀座王子ホールといえば、来日一流アーティストたちが皆、褒めるほど“聴衆のクオリティが高い”のが普通だったんじゃないかい。本気で途中で帰ろうと思ったし、この聴衆に向けて現代音楽(静とか間の音楽でもあるわけで)はキツい。夜はもう少しマシだっただろうと思われる。
高齢者は賢いだろう、特にこの年代の高齢者は、知性もあり教養もあり、まぁ加えてわれわれ以下の世代よりもお金もある。だから尊敬すべき人々はたくさんいるし、それが一般大衆もそうであるからこそ日本は凄い国たれたのでは、と本気で思っているんだけど…この日は、その方々ですよ、邪魔していただいたのは。オバサマたちでした。金返せって言えないですしねぇ、主催者にも演奏者にも非はないのですから。
終演後、出演者とお会いして(お伝えしたいことがあったので<別件)それが出来て、豊かな気持ちにならなければ、とんでもないコンサートとしてその日は気分が悪かっただろう。敢えて書いておく。
…ということで、ぐったりしてしまって、夜の日本フィル定期は翌日に持ち越し(_ _;)帰って原稿書き。
●4月3日(土)14時 サントリーホール 日本フィル定期演奏会・4月
:指揮/上岡敏之 曲目/メンデルスゾーン:交響曲第5番《宗教改革》、
ワーグナー:楽劇《パルシファル》より第1幕への前奏曲、
楽劇《トリスタンとイゾルデ》より前奏曲と愛の死
ワタシは個人的に上岡さんが大好きなので(指揮が、ですよ。面識、ござんせん)かなり満足でしたが、賛否両論ありましたな。宗教改革はつまんねー曲だと思っていたのですが、面白かったし案外、この楽団と指揮者の組み合わせだと、こういう音が出るのだ、へー、って感じ。
パルシファル、は上野のお山の方を聴けなかったのでなんとも比較できなかったのは残念。
「前奏曲」と「愛の死」は、こういう演奏もアリだとは思いますが、演奏する方はしんどいですね。これは歌入り版ですと、フレージングとか変わるんでしょうか? いかなワーグナー歌いでも酷かも。それでも、その緊張感の持っていきかたとか、長い長いフレージングは素敵でした。日本フィルの音とも合ってる気がします。初顔合わせというのは意外ですが、今後もあるといいな。
それにしてもお客さん、よく入ってましたね。
●4月4日(日)14時 東京文化会館(上野)
:京都フランスアカデミー、教授陣による演奏会
これも、「東京・春・音楽祭」の一環。ご招待いただきまして行ってきたのですが、なかなか楽しませていただきました。バラエティに富んだ曲目もそうですし、ベテラン陣による室内楽というのは独特の味がある。
そうそう。ショーソンの「終わりなき歌」の生演奏が聴けたのは幸甚だったです。
この曲、ワタシが仲間とさんざん音楽をやり散らしていた90年代半ば。フランスからわざわざ楽譜を取り寄せて(お金出し合いまして)、「アマチュア室内楽フェス」に応募した曲なんですよ。フォーレの「優しき歌」とセットで。ピアノ五重奏+歌(ソプラノ、またはメゾ)という編成です。
フォーレの方は私も歌わせていただきましたが、ショーソンは第二ヴァイオリンを担当。けっこう難しくそれなりに頑張って勉強しましたが、こうやって聴くと、「あぁあの頃はなにもわかっていなかったな」というのをむしろ気持ちよく思い返します。
一つ一つの音にこだわるあまりに見失ってしまっている部分だとか。さほど長い曲ではなく、ふうっと入って盛り上がってまた消えるように去っていく…というようなうつろいというか、つかみどころのわかりにくい曲ですが、そこはベテラン揃いの奏者の手になると素晴らしいのですね。あぁ今ならもう少しわけのわかった演奏ができるのでしょうか(<無理だと)。
しばらく帰り道にも、この曲が頭の中を回っておりましたです。
どの曲が良かったか、というとまた別ではあるのですが。
●4月8日(木)19時 ドイツ文化センター
:コラボレーションのコンサートだったんですが、行けなくてごめんなさい(>_<)
●4月9日(金)19時 東京文化会館(大) 《カルミナ・ブラーナ》
指揮/リッカルド・ムーティ 演奏/東京春祭特別オーケストラ
曲目/モーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」、
オルフ:世俗カンタータ《カルミナ・ブラーナ》
好きな曲だけにね。高いぞ>関係者(にも直接申し上げましたが)。ということでB席をゲット。
18,000円なり。3階サイドの真ん中寄り1列目でして、なかなか良い席でありました。そこから見ると上の方はほとんど埋まっていましたね、つまり聴きたい人は多いので安い席は満杯。高い席はあまり出なかったそうですよ、招待が多かったかと。
もう少しゲルマニアな演奏が好きですね。上品というか気品溢れすぎです。音は素晴らしかったしオケは、ほぼN響メインに各オケ並びにフリーの実力派中堅どころ集合、というかんじで、抜群に上手かった。
モーツァルトはムーティ氏お得意だけに、最高の演奏でしたが。
全体にイタリアンというか、そういう明るい響きがしたので、これは好みの範疇なのでしょうか。居酒屋で下品な歌歌ってる、という風には聞こえないですよね。まぁ「それが芸術だ」といわれてしまえばそれまでなのですが。
(続きはまた…。それにしても今月はたくさんあるな)
早い。早すぎる……自分がノロイのだな。と改めて気づいて、だめじゃん私。
3月後半から、もう開き直るしかないぞ状態になりつつあり、少し復調しました。…目が可笑しくなったので、念のため、とか病院で検査してもらったら、やっぱり頭のびょーきなんだそうな。腫瘍とか動脈がどうこうとか、蜘幕下とか、その手のではないのでご心配なく。頭が悪いらしい(<笑)。脳波の検査というのは面白いですねぇ。
演奏会を聴いて頭が痛い、というのがまんざら『気分や演奏の問題だけじゃない』ことが判明したのである。
しかし、後頭葉が病気になんかなるか? フツー。妙なワタシです。
さて、4月のコンサート。2月3月はあとから書きます(下に)。
●4月1日(木)19時 国立博物館(上野)
:佐藤俊介 バッハ無伴奏リサイタル第一夜
これがまたのっけから涙出そうなくらい素晴らしかった(いや、実際、泣けたが)。
幽玄の世界、夜の枝垂桜や水辺の灯篭の間を抜けてたどり着く国立博物館…に響くバッハ! もちろん演奏だけでも超素敵だったですが、ともかくなんともいえず春の宵の和の調和が素晴らしい。
期間限定だが、動画で配信されてます。
6日にも第二夜があったが、こっちも良かったらしい。毎日新聞で絶賛されてたそうで、記事、読みたいなー。
●4月2日(金)15時 王子ホール(銀座)
:ジャン=ギアン・ケラス&岸惠子 「パリのおばあさん」朗読とチェロ
長年フランスに住む女優・岸さんと毎度おなじみケラスのコラボレーション。今回はこれ1日だとかで、ケラスのチェロを愛好するヒトビトの間では「コラボもよいけどじっくり彼のチェロを聴き込みたい」という希望が囁かれる中。。。思ったよりずっと良かった。いやぁ岸さん素晴らしい。
ところで。この日の公演は昼夜でした。同じ演目。…で、決心したが、この手のコンサートのマチネには金輪際行かないぞ。と思うほど、オーディエンスが酷かった。ガサガサごそごそ、飴のラップを剥がす音。演奏始まる直前までの私語、文句を言う、咳が出ても抑えようともしない、荷物の音。。。なんだこれ。
銀座王子ホールといえば、来日一流アーティストたちが皆、褒めるほど“聴衆のクオリティが高い”のが普通だったんじゃないかい。本気で途中で帰ろうと思ったし、この聴衆に向けて現代音楽(静とか間の音楽でもあるわけで)はキツい。夜はもう少しマシだっただろうと思われる。
高齢者は賢いだろう、特にこの年代の高齢者は、知性もあり教養もあり、まぁ加えてわれわれ以下の世代よりもお金もある。だから尊敬すべき人々はたくさんいるし、それが一般大衆もそうであるからこそ日本は凄い国たれたのでは、と本気で思っているんだけど…この日は、その方々ですよ、邪魔していただいたのは。オバサマたちでした。金返せって言えないですしねぇ、主催者にも演奏者にも非はないのですから。
終演後、出演者とお会いして(お伝えしたいことがあったので<別件)それが出来て、豊かな気持ちにならなければ、とんでもないコンサートとしてその日は気分が悪かっただろう。敢えて書いておく。
…ということで、ぐったりしてしまって、夜の日本フィル定期は翌日に持ち越し(_ _;)帰って原稿書き。
●4月3日(土)14時 サントリーホール 日本フィル定期演奏会・4月
:指揮/上岡敏之 曲目/メンデルスゾーン:交響曲第5番《宗教改革》、
ワーグナー:楽劇《パルシファル》より第1幕への前奏曲、
楽劇《トリスタンとイゾルデ》より前奏曲と愛の死
ワタシは個人的に上岡さんが大好きなので(指揮が、ですよ。面識、ござんせん)かなり満足でしたが、賛否両論ありましたな。宗教改革はつまんねー曲だと思っていたのですが、面白かったし案外、この楽団と指揮者の組み合わせだと、こういう音が出るのだ、へー、って感じ。
パルシファル、は上野のお山の方を聴けなかったのでなんとも比較できなかったのは残念。
「前奏曲」と「愛の死」は、こういう演奏もアリだとは思いますが、演奏する方はしんどいですね。これは歌入り版ですと、フレージングとか変わるんでしょうか? いかなワーグナー歌いでも酷かも。それでも、その緊張感の持っていきかたとか、長い長いフレージングは素敵でした。日本フィルの音とも合ってる気がします。初顔合わせというのは意外ですが、今後もあるといいな。
それにしてもお客さん、よく入ってましたね。
●4月4日(日)14時 東京文化会館(上野)
:京都フランスアカデミー、教授陣による演奏会
これも、「東京・春・音楽祭」の一環。ご招待いただきまして行ってきたのですが、なかなか楽しませていただきました。バラエティに富んだ曲目もそうですし、ベテラン陣による室内楽というのは独特の味がある。
そうそう。ショーソンの「終わりなき歌」の生演奏が聴けたのは幸甚だったです。
この曲、ワタシが仲間とさんざん音楽をやり散らしていた90年代半ば。フランスからわざわざ楽譜を取り寄せて(お金出し合いまして)、「アマチュア室内楽フェス」に応募した曲なんですよ。フォーレの「優しき歌」とセットで。ピアノ五重奏+歌(ソプラノ、またはメゾ)という編成です。
フォーレの方は私も歌わせていただきましたが、ショーソンは第二ヴァイオリンを担当。けっこう難しくそれなりに頑張って勉強しましたが、こうやって聴くと、「あぁあの頃はなにもわかっていなかったな」というのをむしろ気持ちよく思い返します。
一つ一つの音にこだわるあまりに見失ってしまっている部分だとか。さほど長い曲ではなく、ふうっと入って盛り上がってまた消えるように去っていく…というようなうつろいというか、つかみどころのわかりにくい曲ですが、そこはベテラン揃いの奏者の手になると素晴らしいのですね。あぁ今ならもう少しわけのわかった演奏ができるのでしょうか(<無理だと)。
しばらく帰り道にも、この曲が頭の中を回っておりましたです。
どの曲が良かったか、というとまた別ではあるのですが。
●4月8日(木)19時 ドイツ文化センター
:コラボレーションのコンサートだったんですが、行けなくてごめんなさい(>_<)
●4月9日(金)19時 東京文化会館(大) 《カルミナ・ブラーナ》
指揮/リッカルド・ムーティ 演奏/東京春祭特別オーケストラ
曲目/モーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」、
オルフ:世俗カンタータ《カルミナ・ブラーナ》
好きな曲だけにね。高いぞ>関係者(にも直接申し上げましたが)。ということでB席をゲット。
18,000円なり。3階サイドの真ん中寄り1列目でして、なかなか良い席でありました。そこから見ると上の方はほとんど埋まっていましたね、つまり聴きたい人は多いので安い席は満杯。高い席はあまり出なかったそうですよ、招待が多かったかと。
もう少しゲルマニアな演奏が好きですね。上品というか気品溢れすぎです。音は素晴らしかったしオケは、ほぼN響メインに各オケ並びにフリーの実力派中堅どころ集合、というかんじで、抜群に上手かった。
モーツァルトはムーティ氏お得意だけに、最高の演奏でしたが。
全体にイタリアンというか、そういう明るい響きがしたので、これは好みの範疇なのでしょうか。居酒屋で下品な歌歌ってる、という風には聞こえないですよね。まぁ「それが芸術だ」といわれてしまえばそれまでなのですが。
(続きはまた…。それにしても今月はたくさんあるな)