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 今日はまたAプロをやっているに違いないけれども、ダブルキャストでの二期会の公演『ファウストの劫罰』の、Bキャストの方に行ってきた。

 もともと物凄くワタシ的に注目筋のスタッフ・キャスト構成で、これはもう行くしかなかろうと思っていたところへの主役・樋口達哉さんのインタビュー(2号前=『音楽現代』5月号にプレビューやりました)が来て、しめしめ、と思い、いろいろ面白い話も聞けて、の本番。
 幸いにもその日が見られて幸甚である。

 2010年7月16日(金)14時開演(ウィーンの珈琲店さんがスポンサードに付いて、他の日より4,000円も安い。ただし平日マチネになるのだけど)。東京文化会館

   ベルリオーズ:ファウストの劫罰

 オペラなのだけどね。本当にオペラではなくて、普通はコンサートオペラ形式でやるのだそうだ。
 詳細は後述、(すみません手抜きで)ですが、ともかく主役の2人も演出も衣装やダンスや照明も素晴らしかったですよぅ。
 特に、マルガリータの林正子さん。最高だった。彼女が歌う場は空気が確かに変わる…あぁいい歌手になったなぁと思う。立ち姿も美しく気品がある。もともと大柄でしっかりとしたプロポーションの(日本人離れした)持ち主で、このまま行けばたいした歌手になるでしょう。
 彼女はデビューの頃から知っていて、一時期う~ん、どうかなと思った時期もあったのですが、ここのところとてもよいらしい。そう聞いていた。このオペラは凄かった、いやもう絶賛したいと思う。

 ファウストの樋口さん。声が素晴らしいですね。良く解釈し、最初の歌「これにすべてが…」と仰っていたそれはなかなか味わい深かった。難しいものをよくこなされ、老博士の所作なんか(歩き方とかね)すごく研究しておられたと思う。
 だがやはり彼の真骨頂は、あの明るい伸びやかなテノール、相手役を泣かせてしまうというような演技だろう。演奏としてはほぼ完璧に素敵だったが、硬さはなんだったんだろう? 初日の緊張!? ラブシーンと第4部の森のシーンなんかはとてもとても素敵だったが。
 あとの男声2人も良かったなぁ。ストレスのない歌が聴けた(むずかしいのにね)。

 オーケストラは健闘してらっしゃいました。金管・木管・弦楽器、それぞれに和声や音の作り方、丁寧で素晴らしい。だが、本来、東京フィルが持っているはずの歌を歌わせる音楽、が感じられなかったのは何故。ぎこちなかったよねー、というような感じがして。かなり特に前半はリズムの躍動感とか、ベルリオーズの複雑な音回しなどが感じられず、安全運転なのかなーと思ったり。
 クライマックスのシーンなどでも、なんかちょっと違う。音量ではなく、ね。歌を歌わせ、踊りを躍らせる音楽というのかな。それは東京フィルさんのお得意だろうと思うんだけど。

                 ・・・
 大島さんというのはやはり天才だと思った。賛否両論はあろうけれども、オペラの中にあれだけのダンスを混ぜながら、オペラの邪魔をしない「引き算」は確かに演出家だろうと感じられる。
 特に前半は、音楽を舞踏という体や動きで具象化することで、よりその世界が明らかになり、またそれがとても美しいのだ。第1部第2部は本当に素晴らしく、残念だったのは最後のシーンのダンスはさすがにちょっとうるさいかなと感じられたくらいで。
 ファウストとメフィストフェレが救出に向かうシーンの演出は奇をてらったところはないがとてもSFぽくて良かったし。素晴らしい舞台時間を過ごした。

 1階20列14番。
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 第二の故郷(?)・福井まで行って参りました。目的は、笠松さんの追っかけ、、、ちがいます。今回は追っかけはおっかけでも相手は某声優さん、、、というよりは役者さんですね。大塚明夫さんの取材と、あとはホールに依頼をうけてのレポート記事をいくつかの媒体に掲載する、というもの。

 5月17日の東京・池袋での稽古からそれは始まりまして、21日・金曜日。朝早く起き出し、北陸へ向かう列車に乗りました。折から田植えの季節(後輩・同級生曰く)でして、北陸線に入った途端の植生の変化と、水を張った田んぼの美しさときたら、「あぁ日本だなぁ」という感じ。現地で落ち合った某外国育ち嬢曰くの「Discovery Japan!」なのだそうで、こうした田園風景が日本という国を護っていたりするのだと、ふと思う都会人なのであります。

(・・・余談ですが、準備が多岐に亘ったために、20日に用意してあった大野和士:指揮、東京都交響楽団による演奏会が聴けなかったのは悔恨の至りです。悔しいのは重々承知だったのですが、取材の万全を期するために涙を飲みました。それほどに体力が落ち込んでいるということでもあり、減量&体を鍛える は急務ですな)

2010may_田んぼ3-敦賀
↑モロな田園風景。水を張った田はわりあい広く、現在は機械植えが主流。後輩や同級生たちは専業農家は少ないですが、週日は会社や店に出て、週末田植え、というのはよくある風景のようです ↓ハーモニーホールふくいの周辺は、田と遠くに麦畑があります。秋になると金色の波に囲まれさながら「ナウシカ」っぽい世界が(<そうか?)
2010may_田んぼ1-hhf

 うっく。ホールの中までたどり着かない(^_^;)

 ◆  ◆

 同ホールの「子どものための音楽劇」としての『アリババと40人の盗賊』。40分程度のもので、子どもたちが“盗賊”役で出演するのがウリ。笠松さんの「朗読+室内楽」「歌手's+室内楽」の作品の一つ。今回、音楽が「新オリエント楽派」というトルコやアラブの音楽を演奏するユニットだけに、それはもう楽しい音楽と素晴らしい語りでした。詳しくは、記事のご案内をまた「あっち」に出します。

Ari・baba2_2010-0522
↑まず使うことはないだろうアザポジから1点、本番のラストシーンです。左にオリエント楽派、右奥が子どもたちによる盗賊40人(出演は28人)とモルジアナ。中央は語りを演ずる大塚明夫さん ↓もう少しアップ。楽隊は、舞台下手から奥へ、ヴァイオリン(フィドル)、オーボエ/サズー、歌/ヴォイス、パーカッション、ウードでした。ウードの大平さんは日本におけるトルコ音楽の第一人者です。トルコ語、アゼルバイジャン語を歌い、民謡を収集してご自身も作曲もなさいます。不思議な響きの声でとても物静かで素敵なアーティストさんでした
Ari・baba_other1_2010-0522
 明けましておめでとうございます。

……と申し上げても、もはや1月6日。世間様は今週からは平常運転でしょうに。
今年も、たらたらとのんびりしたblogですが、ちまちまと続けていきたいと思います。ほとんど「自分の記録」的書き込みをお読みいただき、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

          ・・・
 12月末週から少し早いXmas休暇をいただいて、4年ぶりのロシアへ飛んでいました。
 懐かしのペテルブルク。激変の最中にあるモスクワ。……2000年からのロシアの諸都市の変貌ぶりを目の当たりにし、またあらたな感慨にふけった5日間でした。
 ペテルブルクではムソルグスキー劇場(日本での来日公演時には「レニングラード国立バレエ(オペラ)[招聘は光蘭社]」)がミハイロフスキー劇場と名を変え、2006年から改装もされ(2007年夏に完成)華やかな劇場に様変わりしていましたし、マリィンスキー劇場は相変わらず着実に力をつけ、日本公演から帰国直後の年末の多忙な最中、精力的に演目を展開しており人気・知名度・実力共にロシアのナンバー・1となりつつあります。
 モスクワは新ボリショイ劇場が並んで建っているのを目の当たりにし、しかし本来のボリショイ劇場は改装工事中。また演目も年末年始だというのに休館という寂しさで、これも2009年7月に、地道ながら良い活動を行ってきた芸術監督・ヴェデルニコフの突然の解任劇の後遺症なのだろうか、としばし佇む…早く再開していただきたいものです。

 ペテルには3泊3日しか居なかったのですが、2夜を劇場に通いました。マリィンスキー劇場でのオペラ、ロッシーニ・『ランスへの旅』。2年前の日本公演は観られなかったのですが、それと同じ演出でたいへんに素晴らしかった。
 最後の夜は、同行者たちの希望(=“ロシアで本場のバレエを!”)を要れて、ミハイロフスキー劇場での『くるみ割り人形』。Xmasシーズンに親子で観るバレエだけに、正装した子どもたちを連れた親子や孫連れの客層が多く、また演出・踊りもそれ向けの派手、ながら美術的には非常に見せるもので、皆さま満足されたようです。
 この二つに関しては、別掲の予定。

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 12月30日にウィーンへ移動し、「ウィーンで年越しを!」プロジェクト(笑)。
 こちらはまた別のアーティクルにしようと思います。

 では。本年もどうぞよろしく(_ _)♪

 musikverein wien 2010-0101
▲ウィーン:ムジクフェラインザール(楽友協会ホール) 2010年1月1日
モネ劇場へ行ってきました。
ベルギーという国自体、入るのが初めてで、ブリュッセルがどんな街なのかも、知識でくらいしか知らないまま、フランクフルトからDie Bahnに乗って、「え? こんなに近いのぉ???(@ @)」です。

Inter City Expressに乗っていったので、パスポートチェックも来やしない。ちぇ。入国出国スタンプも無しね(;_;)ちょいと残念。

モネ劇場は素晴らしい劇場です。
その夜のオペラはリゲティで、驚いたのは、こんな現代劇に劇場は満員。聴衆はわくわくと開演を待ち、しかもブラボーの嵐だったことです。

まぁもちろん、演奏が素晴らしかったということがありますけどね。

今回の旅では、ドイツの3都市とこのブリュッセルを回りました(ザルツには行けなかった(泣))が、劇場がどこも素晴らしかったのが印象的。たまには足も延ばしてみるものだ。BPOばっかし追っかけてないで(笑)(<自分)

  モネ劇場(ベルギー王立歌劇場)
    オペラ『ラ・グラン・マカブル』
      リゲティ作曲

…詳細は、あとで。
2008.03.27 オペラの真髄
正直、行くのしんどいなと思いながらの新国立劇場行き。だが、演出にも興味があったし、演目は好きな『アイーダ』だったし、なにせ高かったし。日にちの変更がきかなくて(満席だったため)、都響の方は泣く泣く諦めた(今日の都響も聴きたかったなぁ、本当に)。

豪華絢爛が良いとは言い切らないけれども。
だが、久しぶりに「『アイーダ』を見た」という気持ちにさせてくれる。派手でお金がかかっていればよいというものではないが、計算された豪華さというのは、やはりオペラの醍醐味だろう。それに、バレエシーンの巧みな作り、また踊り手の質の高さ。オーケストラも美麗な音を奏で、また歌手陣も非常に素晴らしく、堪能した、といえる一夜である。

演出と衣裳、豪華さで見せる前半の、まるで映画か絵画でも見ているような舞台上の作り。それがスキもなく無駄もなく、そしてエジプトらしい考証の、なんだかそれだけでもお得な気分である。そして、歌手たちの力量で持って行く後半。ナイル河畔のシーンでのエチオピア王、アイーダ、ラダメースの歌は本当に聴かせてくれた。
それにも増して、アムネリスが素晴らしい。美形であることもだが、声も、説得力も、すべて。

…4時間で3度の休憩、と18時半~22時半はさすがに疲れたが、価値あるオペラだった。頭がリフレッシュする、というのはめったにないのだが。仕事を離れて楽しめた。

  新国立劇場オペラ『アイーダ』 作曲:G.ヴェルディ
  指揮:リカルド・フリッツァ、演出・美術・衣裳:フランコ・ゼッフィレッリ
  管弦楽:東京交響楽団、合唱:新国立歌劇場合唱団、バレエ:東京シティ・バレエ団、ティアラこうとう・ジュニアバレエ団
  アイーダ:ノルマ・ファンティーニ、ラダメス:マルコ・ベルティ、アムネリス:マリアンナ・タラソワ、アモナズロ(捉われたエチオピア王):堀内康雄、ランフィス:アルチュン・コチアニン、エジプト国王:斉木健詞、伝令:布施雅也、巫女:渡辺玲美