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イケメンと評判のグザヴィエ・ドゥ・メストレを聴いてきた。この人、前回はチケット持ってたのに聴けなくて、上手い上手いというのは聞いていたのだが、今回は速攻で完売。キャンセル待ちチケットで行って参りました。

いやはや。
ホールの担当の方にも言ったんだけど、パユさんのフルートを聴いた時と同じ感想を持った。要するに「この楽器ってこういう楽器だっけ」。

ハープはだいたい、個人的には男が弾く方が好きである。女性が弾くのは痛々しい、何故なら、私自身が指の関節がすごく弱くて、簡単に傷めるので、華奢な指で弾いてるのを見ると物凄く大変なんだろうなと思うからだ。男がひくと、ぼぼん、というような感じの音がする。それがオーケストラの中とかで、安定した響きを作り、和音を上に沢山持つ気がする。…骨の太さは明らかに影響があるのだと思う。もちろん女性のハーピストでも(私が)好きな人は居て、そういう人たちは例外なく骨太の音を演奏する。

メストレは、出てきた途端、うぉわっ、っと思った。
いや、ハンサムだからじゃなくて、デカいんです。背が高く、手が大きく太くて、優雅というよりもおゎって感じだ。足も当然長いし手も長い。楽器が体の中に自然に納まる。完全に“こなして”いるのだ。

案の定、ダイナミクレンジは広いし、技術はもう完璧だし。非常に体調が悪かったというのに、集中力が途切れることなく7曲を聴いた。

この日は同時にオペラシティでベルリン・バロック・ゾリステンもあり、パユとクスマウルを聴けなかったのは残念だったが、一度、2人のデュオなど聴いてみたい。(そういう企画はあったそうだが、メストレは乗り気だったようだがパユの方が×だったそうだ。忙しいもんね)

ともかく、印象的でお得な一夜であった。次の来日も絶対聴こうっと。

  フランシスク/*グランジャニー:パヴァーヌとブランル
  デュセック:ハープソナタ ハ短調
  スメタナ/*トレネチェク:『わが祖国』より「モルダウ」
      -Intermezzo-
  ハチャトゥリアン:オリエンタルダンスとトッカータ
  ドビュッシー/*ルニエ:二つのアラベスク
  ルニエ:「伝説」

アンコールは2曲。ラストの曲を弾く前に「最後」っと言ったのがご愛嬌。ハンブルク音大で教えているそうで、会話がドイツ語だったので驚いた。しかし、ハープってのも凄い楽器なんだなぁ。
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