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指揮者の持つ「音色」というものがあるのだろう。レッテルにおもねる気はないが、久しぶりに聴いたハーディングは、やっぱり天才としか言いようが無い気がした。
マーラーを聴いた、というような気がする。ともかく第6は好きな曲で、先般、日本フィル-沼尻で聴いた同曲も、それはそれで特徴のある良い演奏だったが、これはやっぱり別ものだろうという。
オーケストラの集中力と、音楽のつくりかた。
比較的拍をハッキリ出していくタイプであるにも関わらず、フレーズがまったく切れない。長い呼吸と音楽の受け渡し。

それと、対向配置だったのね。それで、いつもわりとぐしゃ、とツブレ目の東京フィル弦楽器群だが、ツブが立った音を作るのに役立っていたとは思う。きちんと、音の動きが聴こえるようで、此処はもう少しダイナミクレンジの幅が広いといいのになぁ、といつも思うが。それでも、アンサンブルというのは、指揮者でこんなに変わるものか? と思う。緩い処がなかった。

静かな感動が、広がって、ホールに満ちた。熱心な拍手も恐らく静かに熱狂していただろう聴衆も。彼も、来日のたびに聴いているが、刻々と変化し続けているような気がする。若い、巨匠。同時代に聴けるワクワク感と、その演奏を聴ける幸せというのがあるのだろう。

 東京フィルハーモニー交響楽団 定期演奏会(サントリーホール)
 2月15日(金) 19時開演
  曲目/マーラー:交響曲第6番「悲劇的」
  指揮/ダニエル・ハーディング

本日のコンマスは、荒井さんでした。ソロが、見事に決まっていた。久しぶりだ。
それと、木管のアンサンブルがいつもと違いすぎ。素晴らしかったってことです(いや、いつも上手いんですけど、好みとしてはアンサンブルトーンが揃わないのが気になって気になって。本日はスバラしかったですなぁ)。

…日曜も、行く。
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